ライカのフィルムカメラ

日々、意味>新 2017.05.31 加藤 孝司

昔のカメラには金属のパーツが多く使われている。このライカは2000年前後に作られたフィルムを用いるカメラだが、そのデザインは1950年代にデザインされたライカのマスターピース『M3』のデザインを踏襲したものだ。質感のあるバルカナイズドレザーでくるまれたボディの上下のパーツは重厚感のある真鍮製。金属の古いフィルムケース同様、光を完全に遮断するために、金属のボックスは優れた機能を発揮する。使い込むほどにそこに施されたブラックペイントが剥がれ、真鍮のゴールドが浮き上がってくる。工業製品でありながら究極のクラフツマンシップを感じる道具だ。

加藤 孝司
加藤 孝司
加藤孝司/かとう たかし
デザインジャーナリスト。東京は浅草生まれ。デザイン、クラフト、アートなどを横断的に探求、執筆。雑誌やウェブなどへの寄稿をはじめ、2005年よりはじめたweblog『FORM_story of design』では、デザイン、建築、映画や哲学など、独自の視点から幅広く論考中。休日は愛猫ジャスパーと過ごすことを楽しみとしている。

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