頭をパリンッと割れるように

日々、意味>新 2017.10.19 橋本 司

以前はじめて飲みにいったバーは、会員制ではないけど入口のインターホンで挨拶をして開けてもらう、ちょっと敷居の高いお店でした。入るときは連れていってくれた人がドアを開けてくれたけど、帰りはその人が酔いつぶれて僕がドアを開けることになりました。

 

だけど、押しても引いてもドアは開かない。「これは帰りもお店の人に言って開錠してもらわないといけないパターンかな」と、お店の人に言ってみたら前後への押し引きではなく「(横の)引き戸ですよ」とサラリとあしらわれ、ずいぶん恥ずかしい思いをしたのでした。

 

で、画像は店の通路用ドアで使っているドアノブなんですけど、あまり見ないタイプのノブなので、開け方がわからずドアの前で立ち止まるお客さんもしばしば。正解は「握って、回す」つまり、通常のドアノブと同じ開け方なんですが、形状からくるイメージなのかみなさん握ってだいたい引っ張っちゃうんです。たしかに、引っ張りたくなる形ではあるんですけど・笑。

 

一応横に開け方を書いた紙は貼ってあるんですけど、そういえば、バーのドアも押したり引っ張ったりしたくなるようなノブだったし、形によってそうだと思い込んじゃうと一時的にまわりが見えなくなるのかもしれませんね。「こういう形の時は回す、こういう形のときは押す」という風に経験則からしっかり学んでるという見方もできるし、思い込んでるからこその盲点という見方もできます。

 

どちらにしろ、自分が思ってる「そうじゃなかった」場合に、簡単に自分の頭をパリンッと割って、違う可能性を探れる柔軟性はキープしておきたいなぁと思うのでした。