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日々、意味>新 2019.06.14 橋本 司

1967年から続くニッポン放送のラジオ番組「オールナイトニッポン(ANN)」。数々の著名人がパーソナリティを勤めてきたこの番組で、現在歴代2番目に長く続いているのが2009年スタートの「オードリーのオールナイトニッポン」です(1位はナインティナイン)。昨年から今年にかけて、その10周年を記念したツアーがありました。

 

「オードリーのANN 10周年全国ツアー」は、青森、愛知、福岡の3都市を巡り、3月2日の東京・日本武道館を最終公演の舞台とする、番組始まって以来の大イベントでした。当初、10000人キャパの武道館が埋まるかどうかオードリーの若林もラジオで心配していましたが、蓋を開けてみれば一般発売は即日完売。キャパの数倍以上の応募が殺到したことで、急遽バックスタンド席も解放され、12000人が武道館に集うことになりました(加えて、全国の劇場でのライブ・ビューイングも実施され、そちらを合わせると観客数は2万2千人!)。

 

武道館での3時間半におよぶライブは、ライブ冒頭で若林が言った「オレたち内輪ウケを本気でやりに来てますから」の言葉通り、スペシャルな要素はありつつも、さながらラジオの公開収録のようないつものANN。それは、平気でオープニングトークを40分しゃべり(他の番組はせいぜい10分程度)、曲もかけず、ゴシップなどの時事にもほとんどノータッチという超ストロングスタイルのラジオの内容にふさわしいものでした。そして、最後の24分にもおよぶ漫才は圧巻!

 

ちょっと寄り道しますけど、先日昔のANNを聴き直してると、2012年7月7日放送分で、若林がお笑いの需要と供給についての話の中でこんなことを言っていました。

 

「ライブ観にくるお客さんと芸人の数って、ちょっと芸人の方が多いんじゃないかって。(笑)だって、M-1って(お笑いコンビが)4500組くらい出るんでしょ?×2で9000人いるとするでしょ。で、コントとかで出ないピン芸人も入れたら12000くらいいると考えて(中略)ぶっちゃけた話12000単独ライブして集めれる芸人さんって言ったら……っていうことですよね」

 

偶然にも7年前に12000人規模の話をしてるんですよ。そして、12000人集めることがいかに大変かと。まさかその7年後に自分たちが「集めれる芸人さん」になるなんて、この時点では思ってもみなかったでしょうね。

 

ちなみに、2005年から1年間、春日の自宅・むつみ荘201号室で開催された「小声トーク」では毎回限定10人にも関わらず6人しか集まらない日もあったことを考えると、14年の間に2000倍の集客力にまで成長してるわけです(ライブ・ビューイングもカウントすると3600倍以上)。すさまじいですよね。

 

そのすさまじいライブの模様が収録された「オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー in 日本武道館」のDVDが本日6/14に発売となりました。特典映像に青森・愛知・福岡のダイジェスト&武道館メイキング(約150分)が付いた2枚組で6800円!割高ぁー!

 

ほんとは、ヒップホップユニットCreepy Nutsがこのツアーのテーマソングを担当することになった経緯なんかも話したいところですけど、長くなりすぎるので割愛。ではでは、10年続けることで形にできた大イベントを、当日の様子を思い出しながら堪能したいと思います。