ゆるくてなぜ悪い
今年の夏ずいぶんひさしぶりにうちわを買いました。染色家の石北有美さんの型染めうちわです。何かで見かけてこの図案がいいなぁと思ってて、大阪は梅田阪急の「民藝と暮らす」におじゃました時に「わっ、あった!」と運良く見つけることができました。この図案はパイマイという新作らしいです。
あいかわらずの民藝人気ですけど、個人的には好きなところとまだうまく消化できてないところがあります。それは「型染」という枠の中にもあって、何か具体的なモチーフが描かれてるものはまだピンとこないものが多く、こういう図形というのか抽象的な模様の方が好みです。
もともとはかっちりした作りのものが好きだったんですけど、年齢にもよるのかだんだん「ゆるさ」のあるものが好きになってきました。定規でまっすぐに引いた線の気持ち良さもあれば、フリーハンドで極力まっすぐに描いた線もまた別の良さがあります。その「ゆるさ」はもちろんいい加減とかだらしないとかいう意味ではなく、佇まいとか質感とか、なんなら寛容といったことにも繋がっている気がします。
大枠ではそんなに変わらない気がしてますけど、自分がこれからどれくらいゆるんで(?)いくのか楽しみです。楽しめることは多いに越したことないですからねー。