ファブレ®ジャパン L

日々、意味>新 2017.07.30 野本 哲平
本件、当ダイアリーで触れるかどうか非常に迷ったのですが、心を鬼にして取り上げることにしました。
1982年に誕生し、以来、数多くのバスケットボールプレイヤーから支持をされてきた、アシックスの定番の名作、ファブレ ジャパン L が、ただいまの市場流通分の製品を最後に、販売を終了し、長い歴史にひっそりと幕を下ろした。
もう一つの名作にして、カンガルー皮革のアッパーをもつさらに高額なファブレ ポイントゲッター SとLは2016年秋冬を最後に販売を終了していた。
これらのモデルは、単なる消耗品としてのバッシュではなく、メンテナンスをしながら育て上げていく道具であり、他にはないグリップ力が好評のゴム製ソールの交換ができたり、アシックスの職人の手によりアッパーの不具合も革の補強などで対応してくれたらしい。ソール内部にはへたりやすいGELなどの緩衝材が入ってなかった分、自分の足にフィットした道具として、まるで革靴のように長年履き続けることができるモデルであった。(僕は結局どちらも憧れていただけで、競技用として履くことはなかった。高かったしね。)
ちなみに、僕が、小5で初めて親から買ってもらったバッシュはASICS TIGERのファブレ112Lという布バッッシュだった。周りの多くが一足目はファブレじゃないおそらくシルバータイガーってモデルだったのですが、僕がたまたま行ったスポーツ店の店員さんが、勧めてくれたのが、ファブレ112Lだった。当時は子供だったので下調べなどするわけもなく、情報も少ないので、店員さんの勧めだけが手がかりだったシンプルな時代だ。そう考えると、スポーツ店も道具屋の一種であるのだなと思う。
その後中学生になり、近所の古いスポーツ店に昔のオニツカやアディダス、ナイキ、プーマ、デサント、ミズノ、コンバース、セルジオタッキーニ、フィラなどなど見たこともない古いモデルを掘りに行くのがすごく楽しかった。
(後年その店には東京からプロのバイヤーが仕入にやってくることになってしまい、当時とはだいぶ様子が変わってしまったようである。まだあるのかな)
近年、スポーツライフスタイルブランドとして復活をしたASICS TIGERからポイントゲッターがこの秋リリースされるようだが、写真とスペックを見る限り、競技用のそれとは全く違う、新しいスニーカーといった扱いであるようで、
アシックスに電話で問い合わせたところ、現状ではポントゲッターもジャパンも競技用で復刻する予定はないという。
”競技用”や”プロ仕様”、”業務用”などなど、どうして僕たちはこれらの言葉に弱いんだろう?
~民具木平の市場調査 第30回 ファブレ®ジャパン L  “FABRE JAPAN L” ~

 

 

 


 

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