平成最後のお盆が終わっていく

日々、意味>新 2018.08.17 野本 哲平
夕食どき、よくいく食堂でポークヂンジャーでも食べようかと思ったら、お盆やすみだったので、いつも昼めしを食べにいく喫茶店へ。みなさんアルコールも嗜まれているということもあり、慌ただしいランチタイムとは流れる空気感や、滞在している客層が全然違っておもしろい。隣の席には、まさに自分の親くらいの、おそらく夫婦と思しきカップルが向かい合いながら、オレと同じ夜の食事のセットを食べている。ふたりの会話に少し耳を傾けると、地方に住んでたら夫婦で代行(代行タクシーのこと)もいいよねっていう話題が始まったところだった。奥さん(と思われる女性)が、「お客様のところに向かうのは、車一台でいくんだよね。」というと、旦那さん(と思われる男性)は「二台でいく」というまさかの意見の衝突がすぐさま起こる。この時点で、今日はラッキーな日だなと、オレは一人ニヤリとほくそ笑む。「なんで?なんで?」とああだこうだ言葉で説明しても、埒があかない奥さんが、卓上の食塩と爪楊枝の瓶を代行でお客様の元へ向かう車に見立ててヴィジュアル的かつ論理的に説明をする。旦那がどこの時点で、まずいと思ったかはわからない。(わからないのだ。しかしオレも両親のやりとりで似たような光景をたまに見てきたので、センサーが働いて割と早めに気づいたのだが。)旦那がゴニョゴニョと何か有耶無耶なことを言ったと思ったらその直後、まるではじめから車1台で向かうと主張してたのは旦那であったかのような体制になっており、なんと奥さんも自分でもあたかも二台派を主張してしまっていたかのような体制にスルリと入れ替わっていたのである。奥さん曰く「おかしいなあ、、」 オレも二人も夜の定食のハンバーグセットを食べ終え、(途中「ごはんちょっとあげる?」「 いらない」などのやりとりを経て)コーヒーを飲みながら旦那はメガネをはずしてマンガ本を読みふけり、奥さんはカバンから取り出した編み物に精を出し、新聞を読み終えたオレはさっき古本屋で買ったクウネルのバックナンバーを見ながら2010年の市川実日子さんもやっぱりかわいいなあなどと、皆思い思い過ごす静かな時間が再び訪れた。マンガ「ドラえもん」の話で、ジャイアンとのび太が空き地の土管の上で、アイスのおつりだかなんだかで、50円だか100円だかをインチキでジャイアンにのび太が誤魔化されるって話があった気がするけど、まさにすぐ隣でそれを見たような気分であった。ある意味、それは柔術の一種かなにかだと思った。山根会長の一連の会見を見ていて、中島らもの落語を思い出したことを思い出した。お盆らしいことを何一つしないまま、平成最後のお盆が終わっていく。(本日も日本は、この上なく平和である。)
※画像はクウネル2010.5.1号を撮影

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