下町のパトリックブラン ~辰己篇~

日々、意味>新 2016.01.30 野本 哲平

今回はボクが仕事場を構えている新木場の隣駅の辰己を歩いてみる。辰己は江東区南部に位置する四方を運河と東京湾に囲まれた埋め立て地で、東西に走る湾岸道路の北側には広大な敷地の辰己の森海浜公園と1967~69年に建設された辰己団地(都営辰己一丁目アパート)が広がる。タワーマンションの建設など近年開発が著しい豊洲や、ゼロ年代初頭に完成したUR都市機構のオシャレ団地「キャナルコートCODAN」を筆頭とする東雲などの近隣地区とのギャップがおもしろく、運河に架かる橋を渡り辰己に脚を踏み入れたとたんに感じる、そこだけ時間の流れが止まっているかのような懐かしさや団地特有の緊張感が好きだ。サイモン・ロディアのワッツタワーやシュヴァルの理想宮に通ずるようなコンプレックス感が凄まじい。ナイーヴ・アートやアウトサイダー・アートの括り入ってくる作品であろう。

 

〜民具木平の市場調査 第8回 下町のパトリック・ブラン    ~辰己篇~ ” SHITAMACHI NO PATRICK BLANC ~ TATSUMI EDITION ~ ”(再編集短文版/Re-edit, Short ver.)〜

野本 哲平
野本 哲平
デザイナー。小2の時にファンタの蓋を背負ったエディットヤドカリに遭遇し衝撃を受ける。建築的な思考を軸にラジカセから木工、衣服から都市に至るまで生活への興味は縫い目無しに幅広い。2011年に現代民具のレーベル「民具木平」を開始。モノ・空間・建築系の仕事を生業とする傍ら、日々リサーチ活動に励む。illustration : Takeshi Tomoda

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