thinking tools

日々、意味>新 2018.03.12 水島 七恵

「写真都市展 −ウィリアム・ クラインと22世紀を生きる写真家たち−」をめがけて21_21 DESIGN SIGHTに行ったところ、思わず心がワクワクしたのが、LAMYデザイン50周年を記念した世界巡回展、「thinking tools. プロセスとしてのデザイン-モダンデザインのペンの誕生」でした。

thinking tools. は、デザインはいかにして生まれるのか?を問う、LAMYデザインの過程に焦点を当てた展示です。代表作LAMY 2000、LAMY pico、LAMY safari、そしてジャスパー・モリソンがデザインした最新作 LAMY aionなど、愛用者なら高揚してしまう貴重な展示品の、デザインの始まりからプロダクト誕生まで一連の流れが可視化されています。それもわかりやすく、チャーミングに。

深澤直人、リチャード・サッパー、フランコ・クリヴィオ、ゲルト・A・ミュラー。LAMYのプロジェクトに携わるデザイナーの発想法や戦略は、当たり前ですがミリ単位で徹底してロジカルで、それを追うだけでも自分のなかのデザインマインドが鍛えられていきます。と同時にその徹底したロジカルの極みの先に生まれるエモーショナルが、LAMYのデザインであり、これだけ世界中で愛される魅力に繋がっているのだなとも実感。デザインは「本質的には」装飾を示すものではなく、いつだって美しい構造の上に成り立っていると思う私にとって、thinking tools. は本当にときめく展示でした。愛用しているLAMYのペンを使うときの意識もまた、少し変わりそうです。

 

「thinking tools. プロセスとしてのデザイン-モダンデザインのペンの誕生」

〜2018年4月8日まで