カップと暮らす。
ついつい手にとってしまうもの。カップもそのひとつだ。お茶を飲む時間や日常に水を飲む時の道具であるカップほど、毎日の気分を反映するものはない。朝起きがけに飲む一杯の水、毎日毎朝同じ時間に飲むコーヒーや紅茶、食事の時に使う道具として。カップは日常のさまざまなシーンで、当たり前な日常のそばにある。
そのデザインも千差万別。無垢なものから、ハンドルが付いたもの、色があるものやないもの、形がしゅっとしたものから歪んだものまで。
デザインプロダクトとしては椅子や照明などと比べて値段も買いやすいものが多いから、店先で気に入ったものや気になったものを見つけると、ついつい手に取り買ってしまう。
ついつい手にとってしまう。まさに手にすることを誘うような形がカップの持ち味だ。
家に連れて帰ってきて、さてどう、どんなシーンで、どんな飲み物を飲もうかと考えるのはなんとも楽しい時間だ。一人で飲む時、誰かと飲む時、友達を招いた時間に誰にどんなカップを使ってもらおうか。そんなことを考える時間も楽しい。使わない時にもそんな想像をさせてくれる魅力がカップには備わっている。