猿の一刀彫り

日々、意味>新 2018.04.27 野本 哲平
ロボットのアームが柱を咥えて建物を組み立てていく。筋交いなんかもぎこちなく入れていく。そんな動画が自分の日常に流れてくる。
AIとか、ロボット、3Dプリンターなどによる工場や建設現場の無人化とか。
新しい技術や道具は否定しないし、知の探求として人類がどんどん進化していくのはいいことだと思う。
だけど同時に、技術や道具をどう使うのか?を考えるのもやはり人であり、そこのところは鳥の目、虫の目、いろんな角度から慎重に考えて、適材適所のいい塩梅を探っていくのがいいのかなと思う。
多くの人が、どんどんものをつくらなくなり、次第につくれなくなり、しまいに構造や危険などに対する感覚も鈍っていく。(その損失は大きいな。)
専門家だけが情報を握り、市井の人は消費するだけの存在にまわり、どんどん暇になっていった挙句になにをするのかな。

などと、机の上の赤いお尻をしたこの猿を見ながら思うのです。
野本 哲平
野本 哲平
デザイナー。小2の時にファンタの蓋を背負ったエディットヤドカリに遭遇し衝撃を受ける。建築的な思考を軸にラジカセから木工、衣服から都市に至るまで生活への興味は縫い目無しに幅広い。2011年に現代民具のレーベル「民具木平」を開始。モノ・空間・建築系の仕事を生業とする傍ら、日々リサーチ活動に励む。illustration : Takeshi Tomoda

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